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音楽が聞こえてくる、動く絵画:横浜美術館《BILLOWING LIGHT ISHIDA TAKASHI 石田尚志 渦まく光》
石田尚志は「ムービングピクチャー(動く絵)」と言われる、絵画にアニメーションの手法である「ドローイングアニメーション」を取り入れた映像作品を展開している。音楽が聞こえてくるような絵画作品は数々あるが、石田の作品は音楽そのもの。映像の中を躍動し、刻み続ける“線” はまさに音楽そのものだ。とりわけ日差しや火のモチーフが線描と絡み合い、“光の渦” を出現させる「部屋」シリーズは必見。この横浜美術館の空間と静けさが生み出す展示環境だからこそ、音楽が溢れだす、石田の映像作品が生きてくる、まれに見るベスト・マッチングだ。会期は5月31日まで。終了後は石田が作家活動をスタートさせた縁の地、沖縄に巡回する。
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不自由で自由な展覧会:水戸芸術館《山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ》
山口晃というアーティストはつくづく自由な作家だと思う。緻密だったり、大胆だったり。ポップだったり、クラシックだったり。クールだったり、おちゃらけてたり。まさに縦横無尽、八面六臂。そうしたさまざまな意味での彼の楽しさが爆発するのが展覧会だ。これまでの展覧会もとても楽しいものだったが、まもなく会期終了となる水戸芸術館で開催されている『山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ』は自由な発想で構成された不自由な展覧会だ。その不自由さと言ったら、まさに山口ワールド。なにが不自由かをお伝えするのは簡単だが、ここはぜひ実際に行って、体験すべきだと思う。水戸は遠いなんて言わずに、ぜひ行って体験いただきたい。絶対に...
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六本木 “メディア” アートナイト コアタイムまもなく
『六本木アートナイト2015』が4月25日と26日に開催される。「ハルはアケボノ ひかルつながルさんかすル」をテーマに行われる今回は新設されたメディアアートディレクターにライゾマティクスの齋藤精一が就任、メディア・アートを大いに取り入れたアートイベントとなる。メインプログラムとして、巨大なミラーボールやLEDを実装した大型トラック「アートトラックプロジェクト ハル号 アケボノ号」が六本木ヒルズアリーナに展開する。18時のコアタイムキックオフからスタートして、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館の3つの拠点を中心に六本木エリアでさまざまなアートイベントが展開される。
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彫刻の可能性をまた一歩進めた:名和晃平《FORCE》
3Dテクノロジーや化学的なアプローチから現代彫刻の新たな可能性に挑み続けている名和晃平の個展「FORCE」が谷中のSCAI THE BATHHOUSEで開催中だ。本展のメインとなるインスタレーション作品「FORCE」は同館の内装を一変させる大掛かりな仕掛けとなっている。
粘性のあるシリコンオイルは、天井から線を引いてホワイトキューブの床面に流れ落ち、高速の河となって再び天井へと戻る。液体でありながら、流動体である特性と重力により天と地をつなぎ、ひとつの形を象って、視覚的には彫刻と言える、見るものの意識を変革させる。4月18日まで。
www.scaithebarhhouse.com
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東京都現代美術館が3月18日に開館20周年!『コレクション・ビカミング』が観覧無料に
東京都現代美術館が3月18日(水)に開館20周年を迎える。これを記念して、常設展示室で開催中の「開館20周年記念 MOTコレクション特別企画『コレクション・ビカミング』」を18日に限り無料で観覧できる。さらに同展に入場の方に20周年記念のオリジナルボールペンを一人に1本プレゼントする。なお、同館では「ガブリエル・オロスコ展―内なる複数のサイクル」、「未見の星座〈コンステレーション〉-つながり/発見のプラクティス」、「菅 木志雄 置かれた潜在性」も開催されているので、こちらもぜひ(いずれも観覧料は別途必要)。