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美しさの中に描かれた文明化の闇。《ヤン・ファーブル:TRIBUTE TO HIERONYMUS BOSCH IN CONGO》エスパス ルイ・ヴィトン東京
エスパス ルイ・ヴィトン東京において7月9日からベルギーの現代美術家、ヤン・ファーブルの個展『TRIBUTE TO HIERONYMUS BOSCH IN CONGO(2011-2013)展』が開催されている。ファーブルといえば、スカラベの鞘翅を使った目も眩むような美しいモザイク作品がよく知られているが、意外や日本では初めての公開となるという。
同展では植民地政策という文明化の「闇」に光をあてたものとなっており、とりわけファーブルの故国であるベルギーが19世紀から20世紀の間にコンゴに対して行った奴隷制、搾取や略奪といった行為を、初期フランドル派の画家ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」にな...
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「英国の夢」ってどんな夢?19世紀イギリスの画家たちが見た理想〜『リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展』
正直に言えば、『ラファエル前派』というグループの存在は、その中にジョン・エヴァレット・ミレイの名前を見つけなければ、まったく知らないままだったと思う。まして、ミレイの描いた「オフィーリア」が好きでなければ、興味も持たなかったかもしれない。
ミレイのオフィーリアもそうだが、ラファエル前派を成した、ロセッティやウォーターハウスの作品を見ていると、これは一体、いつの時代の作品なのかさっぱり検討がつかなくなる。いや、もちろん、美術史を勉強したり、研究している人にはごく常識なのかもしれないが。
まして、ラファエル前派が発生した場所が19世紀「産業革命」のリヴァプールだなんて聞けばますますこんがらが...
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六本木 “メディア” アートナイト コアタイムまもなく
『六本木アートナイト2015』が4月25日と26日に開催される。「ハルはアケボノ ひかルつながルさんかすル」をテーマに行われる今回は新設されたメディアアートディレクターにライゾマティクスの齋藤精一が就任、メディア・アートを大いに取り入れたアートイベントとなる。メインプログラムとして、巨大なミラーボールやLEDを実装した大型トラック「アートトラックプロジェクト ハル号 アケボノ号」が六本木ヒルズアリーナに展開する。18時のコアタイムキックオフからスタートして、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館の3つの拠点を中心に六本木エリアでさまざまなアートイベントが展開される。
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燃やして描く。人が生命を燃やす瞬間《蔡國強展:帰去来》横浜美術館
世界的な現代美術家である蔡國強の個展『蔡國強展:帰去来』が7月11日(土)より横浜美術館において開催される。蔡は火薬を燃やすことでカンバスに絵を定着させる“火薬ドローイング”と呼ばれる手法で作品を制作することで知られる。
本展のために蔡は6月より横浜に滞在、6月20日には火薬ドローイングによる限定的な公開制作を同館のグランドギャラリーで行った。そのときの模様が本サイトのトップページにある作品の前に立つ蔡の姿であり、本展の目玉とも言える、グランドギャラリーの壁面いっぱいに展示された新作『夜桜』だ。
蔡は公開制作後も本展のために新作『人生四季 春、夏、秋、冬』の4作品をグランドギャラリーで制...
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フォトショップの生みの親はコピースタンプがお好き:《INSIDE PHOTOSHOP》Photoshop25周年記念展示
いまやデザインや映像を制作する上でなくてはならないデジタルツールだが、その最初となった画像編集ツールの「Adobe Photoshop」が今年、誕生して25周年を迎えた。これを記念してPhotoshopの世界へ誘う企画展示『INSIDE PHOTOSHOP -Photoshop 25th Anniversary Exhibition-』が開催されている。22日、同展のレセプションが開催され、Photoshopの生みの親のひとりとして知られるAdobe Systems Inc.のトーマス・ノール氏が来日した。彼は、弟でインダストリアル・ライト&マジックのVFXスーパーバイザーであるジョン・...
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これが日本の次世代によるアニメ。スタジオコロリド最新作『台風のノルダ』公開
いまもっとも注目しているアニメーションスタジオ、スタジオコロリドの最新作『台風のノルダ』が6月5日公開される。
前作「陽なたのアオシグレ」から2年ぶりの本作は離島の中学校に通う好きな野球をやめてしまった東とその親友・西条が、文化祭前日に現れた赤い目をした不思議な少女ノルダと出会う。その時、観測史上最大級の台風が学校を襲うとして……、というストーリー。台風をテーマに据えた作品はさまざまあるが学校を舞台したものと言えば、思春期の子どもたちを鮮烈に描いた相米慎二監督の「台風クラブ」を思い起こす。
若い才能が集まるスタジオコロリドだが、本作では監督をスタジオジブリ出身で「借りぐらしのアリエッティ...
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アート?マンガ? そんなことどっちでもいい。キョーレツなコンテンツがここにある:エルド吉水《龍子》
さまざまな巨大なパブリックアート作品を手がけてきたひとりのアーティストが紆余曲折の人生の経験を経て、みずからのアートの原点であるマンガに目覚めた。ギャラリーで立ち読みするマンガ『龍子』を公開するアーティスト、エルド吉水だ。
彼の個展ではマンガ原稿が主役であり、来場者は1ページ目から原画に向き合い、作品を楽しむ。数年に渡ってギャラリーで公開され続けている作品はついにフランスで出版されることとなった。世界発売に先駆けて、国内限定版がまんだらけで購入できる。
昭和の香りのする任侠とバイオレンスとサイケなエロが詰まったストーリーのノワール・マンガはまだまだ展開中。ストーリーの続きはまた東京のどこ...
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仮面美術展へいらっしゃい:東京都庭園美術館《マスク展》4月開催
4月25日より東京都庭園美術館において『フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展』が開催される。アフリカ、アジア、オセアニア、アメリカから集められたマスク(仮面)をテーマに開催されるもので、2006年にパリ、セーヌ河岸にオープンし、建築家ジャン・ヌーヴェルによる設計でも注目されているフランス国立ケ・ブランリ美術館の大規模なコレクション展だ。同展ではドレスコード割引として本展のテーマにちなんで、マスクおよび顔のモチーフや模様を身に着けた来館者は100円引きで観覧できる。勢い仮面舞踏会のような美術展になるのを期待してしまうが、セキュリティの面から展示室での着用はNGだそうだ。それでもやっ...
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『ホール・アース・カタログ』が示す、世界を見る「視点を変える」こと:第7回恵比寿映像祭
『ホール・アース・カタログ』をご存知だろうか? もし知らなくとも「Stay hungry, Stay foolish」という言葉はご存知だろう。アップル・コンピュータの創設者、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の講演で学生たちに贈った言葉で、これは同誌の最終号に掲載された。1960年代のカウンターカルチャーを牽引し、その後のサブ・カルチャーやインターネットに多大な影響を与えた。第7回恵比寿映像祭(3月8日まで)では、『ホール・アース・カタログ』以降、インターネットやメディアテクノロジーで複層化した世界をさまざまな映像やインスタレーションを通して見つめる。