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「英国の夢」ってどんな夢?19世紀イギリスの画家たちが見た理想〜『リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展』
正直に言えば、『ラファエル前派』というグループの存在は、その中にジョン・エヴァレット・ミレイの名前を見つけなければ、まったく知らないままだったと思う。まして、ミレイの描いた「オフィーリア」が好きでなければ、興味も持たなかったかもしれない。
ミレイのオフィーリアもそうだが、ラファエル前派を成した、ロセッティやウォーターハウスの作品を見ていると、これは一体、いつの時代の作品なのかさっぱり検討がつかなくなる。いや、もちろん、美術史を勉強したり、研究している人にはごく常識なのかもしれないが。
まして、ラファエル前派が発生した場所が19世紀「産業革命」のリヴァプールだなんて聞けばますますこんがらが...
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動くってオモシロいっ!《菱川勢一ディレクション 動きのカガク展》21_21 DESIGN SIGHT
毎回、たのしかったり、びっくりしたり、ホォ〜と思わせてくれる21_21 DESIGN SIGHTの企画展。6月19日から「動き」がもたらす表現力に触れ、観察し、その構造を理解し体験する『動きのカガク展』がはじまった。
同展では「八重の桜」をはじめとしたNHK大河ドラマのオープニング映像や数々の企業CMを手がける、モーションデザインの第一人者、菱川勢一をディレクターに迎え、ものづくりの楽しさを感じ、科学技術の発展とデザインの関係を改めて考える。これまでの同館での企画展では最先端の目新しい作品が紹介されることが多かったが、今回は目新しさにばかりとらわれるのではなく、「動き」の原点に立ち戻った...
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衝撃のGENBI SHINKANSEN!アート新幹線が2016年春お目見え:JR東日本 上越新幹線
JR東日本が「のってたのしい列車」のひとつとして、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」が行われている新潟エリアと首都圏を結ぶ上越新幹線に“移動する現代アートの美術館”として『GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)』を2016年春に運行を開始する。種車はこまちなどに使用されているE3系。車両のエクステリアデザインは写真家・映画監督の蜷川実花が担当し、「長岡の花火」を描いた大胆なデザインになる。アート列車といえば、ダグ・エイケンの「Station to Station」が記憶に新しいが、各車両を現代美術作家がプロデュースするということで、より多彩なアートが楽しめることを期待...
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『ホール・アース・カタログ』が示す、世界を見る「視点を変える」こと:第7回恵比寿映像祭
『ホール・アース・カタログ』をご存知だろうか? もし知らなくとも「Stay hungry, Stay foolish」という言葉はご存知だろう。アップル・コンピュータの創設者、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の講演で学生たちに贈った言葉で、これは同誌の最終号に掲載された。1960年代のカウンターカルチャーを牽引し、その後のサブ・カルチャーやインターネットに多大な影響を与えた。第7回恵比寿映像祭(3月8日まで)では、『ホール・アース・カタログ』以降、インターネットやメディアテクノロジーで複層化した世界をさまざまな映像やインスタレーションを通して見つめる。
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暁斎とコンドル。明治のTokyoで出会ったふたつの才能《画鬼・暁斎 ─ KYOSAI》三菱一号館美術館
幕末明治の絵師、河鍋暁斎(1831〜1889)は、6歳で歌川国芳に入門、9歳で狩野派に転じてその正統的な修業を終えながらも、浮世絵などさまざまな手法を取り込み、ユニークで型破りな画業を展開し、絶大な人気を博した。狩野派での師・前村洞和愛徳に、絵に対する熱心さから「画鬼」とまで呼ばせた類まれな絵師の画業を紹介する『画鬼・暁斎 ─ KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』が三菱一号美術館で6月27日より開催される。
一方、暁斎の弟子で、三菱一号館を設計した英国人建築家ジョサイア・コンドル(1852-1920)は、明治政府に招かれて明治10(1877)年に来日、日本の近代建築に大きな...
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東京都現代美術館が3月18日に開館20周年!『コレクション・ビカミング』が観覧無料に
東京都現代美術館が3月18日(水)に開館20周年を迎える。これを記念して、常設展示室で開催中の「開館20周年記念 MOTコレクション特別企画『コレクション・ビカミング』」を18日に限り無料で観覧できる。さらに同展に入場の方に20周年記念のオリジナルボールペンを一人に1本プレゼントする。なお、同館では「ガブリエル・オロスコ展―内なる複数のサイクル」、「未見の星座〈コンステレーション〉-つながり/発見のプラクティス」、「菅 木志雄 置かれた潜在性」も開催されているので、こちらもぜひ(いずれも観覧料は別途必要)。
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オシャレに生まれ変わる天王洲
天王洲にあるブリュワリー併設のレストラン、TY HARBORが3/13にリニューアルオープンする。それに合わせるように昨秋にはライフスタイルストアのSLOW HOUSEがオープン。雑誌Kinfolkの世界観を感じさせる店内には併設されたジビエやキャビアが楽しめるレストラン、Søholmもいい雰囲気。TY HARBOR隣接のカフェ併設のパン屋さんBreadworksもおしゃれだし、近くにある冷凍食品にこだわったカフェ、Terra Cafe Barも面白い。テラダ倉庫に保管されたアート作品が見れるT-Art. Galleryができていたりと、これから面白くなりそう!
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奇想天外、ダイナミック、極彩色のコージズキン・ワールド:ちひろ美術館・東京
絵本という枠を飛び越えて広がる画家スズキコージ(愛称 コージズキン)の魅力が満載された個展『聖コージズキンの誘惑展』がちひろ美術館・東京で開催中だ(5月24日まで)。絵本「エンソくん きしゃにのる」「サルビルサ」「ブラッキンダー」など、タイトルは知らなくとも、この絵っ!と反応する方も多いだろう。スズキコージの魅力はそのダイナミックな描写、独特な感性から引き出される極彩色で描かれた、奇想天外で幻想的な世界で、本展ではその作品世界をライブペインティングで描かれた巨大な作品を堪能できる。オープニングでは、御年67歳の誕生日を迎えたますます元気なスズキコージが、ベリーダンサーを従え、熱狂的なパフ...