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満ちあふれる喜怒哀楽、浮世はこんなにも美しい:映画『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』5月9日公開決定!
天才浮世絵師・葛飾北斎の娘、葛飾応為(かつしかおうい/生没年不詳)をご存知だろうか? 北斎の影に隠れてあまり注目されないが「吉原夜景図」(太田記念美術館蔵)のように光と影の妖しさ、美しさは必見。その応為=お栄や父・北斎、その仲間たちが江戸の街で自由闊達に生きる姿を描いた映画『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』の5月9日(土)公開が決定した。監督は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」、「河童のクゥと夏休み」など名作を次々に生み出している原恵一監督。原作は杉浦日向子「百日紅(さるすべり)」。お栄の声を杏、北斎を松重豊が演じる。初夏の公開が待ち遠しい。
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夕日に映える国立西洋美術館で、幻のバロック画家に出会う:グエルチーノ展
日が長くなっているのか、上野恩賜公園に夕日が落ちる速度も少しばかりゆっくりしてきている。国立西洋美術館では最後の大画家と言われるイタリア・バロック美術を代表する画家・グエルチーノ(1591〜1666)の油彩画44点を紹介する国内初の展覧会がはじまる(3月3日〜5月31日)。これらの作品のほとんどはイタリアのチェント市立絵画館の所蔵だが、チェントは2012年5月に地震にみまわれ、大きな被害を受けている。絵画館はいまだ閉館を余儀なくされており、本展ではチェント市の震災復興事業として、収益の一部を同館復興にあてられる。
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奇想天外、ダイナミック、極彩色のコージズキン・ワールド:ちひろ美術館・東京
絵本という枠を飛び越えて広がる画家スズキコージ(愛称 コージズキン)の魅力が満載された個展『聖コージズキンの誘惑展』がちひろ美術館・東京で開催中だ(5月24日まで)。絵本「エンソくん きしゃにのる」「サルビルサ」「ブラッキンダー」など、タイトルは知らなくとも、この絵っ!と反応する方も多いだろう。スズキコージの魅力はそのダイナミックな描写、独特な感性から引き出される極彩色で描かれた、奇想天外で幻想的な世界で、本展ではその作品世界をライブペインティングで描かれた巨大な作品を堪能できる。オープニングでは、御年67歳の誕生日を迎えたますます元気なスズキコージが、ベリーダンサーを従え、熱狂的なパフ...
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『ホール・アース・カタログ』が示す、世界を見る「視点を変える」こと:第7回恵比寿映像祭
『ホール・アース・カタログ』をご存知だろうか? もし知らなくとも「Stay hungry, Stay foolish」という言葉はご存知だろう。アップル・コンピュータの創設者、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の講演で学生たちに贈った言葉で、これは同誌の最終号に掲載された。1960年代のカウンターカルチャーを牽引し、その後のサブ・カルチャーやインターネットに多大な影響を与えた。第7回恵比寿映像祭(3月8日まで)では、『ホール・アース・カタログ』以降、インターネットやメディアテクノロジーで複層化した世界をさまざまな映像やインスタレーションを通して見つめる。