画像: 燃やして描く。人が生命を燃やす瞬間《蔡國強展:帰去来》横浜美術館

世界的な現代美術家である蔡國強の個展『蔡國強展:帰去来』が7月11日(土)より横浜美術館において開催される。蔡は火薬を燃やすことでカンバスに絵を定着させる“火薬ドローイング”と呼ばれる手法で作品を制作することで知られる。

本展のために蔡は6月より横浜に滞在、6月20日には火薬ドローイングによる限定的な公開制作を同館のグランドギャラリーで行った。そのときの模様が本サイトのトップページにある作品の前に立つ蔡の姿であり、本展の目玉とも言える、グランドギャラリーの壁面いっぱいに展示された新作『夜桜』だ。

蔡は公開制作後も本展のために新作『人生四季 春、夏、秋、冬』の4作品をグランドギャラリーで制作した。同4作品は男女が命を燃やす時のすばらしさ、優しさを描いたもので、見る人にとってはショッキングかもしれないが、そこには蔡の大切な家族へのまなざし、周囲の人々ひいては世界の人々への想いがあるように感じられてならない。

もうひとつの目玉は本展のキービジュアルともなっている『壁掻き』。99体のオオカミのレプリカが透明の壁に向かって飛びかかっている様子をダイナミックに表現している。オオカミたちは猛々しく吠えているような表情、人懐こくこちらを見ている表情とそれぞれ異なっていて興味深い。なんといってもこの99体の中に立って鑑賞できるのが楽しい。

この後、蔡は越後妻有現代美術館[キナーレ]やアートフロントギャラリーでの個展、P3でのトークセッションなど精力的に日本での活動が続く。当面、蔡の活動に目が離せない。

【展覧会情報】
会期:2015年7月11日(土)〜10月18日(日)※休館:木曜日
開館時間:10時〜18時(入館は17時30分まで)
※夜間開館:2015年9月16日(水)、9月18日(金)は20時まで開館
(入館は19時30分まで)
会場:横浜美術館(みなとみらい)

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