「枕絵」や「偃息図(おそくず)」と呼ばれ、江戸時代での浮世絵で庶民に広まった「春画」。鈴木春信や喜多川歌麿、葛飾北斎といった絵師も腕をふるった日本美術の重要なピースだ。2013年に大英博物館で開催された「春画-日本美術の性とたのしみ」は3ヶ月で9万人近くの来場者を集め、大変な話題となった。その春画を集めた『春画展』が9月19日(土)より、永青文庫(東京・文京)で開催される。日本での巡回が決定していたものの、描写が過激なことで開催を申し出る美術館が見つからず開催が見送られていた。肥後熊本藩主だった細川家の第18代当主で、細川家の文化財を所蔵する永青文庫理事長の細川護煕元総理大臣が「義侠心から」開催を引き受けた。
出展作品は120点(前期 約60点・後期 約60点)で、日本の個人コレクションと美術館所蔵の102点(国際日本文化研究センター・立命館大学・公益財団法人東洋文庫・三井記念美術館・岡田美術館・五島美術館・林原美術館・永青文庫など)に加え、大英博物館などヨーロッパからの里帰りが18点(内、大英博物館蔵の作品は5点)となる。大英博物館「春画-日本美術の性とたのしみ」とは70点が共通展示となる。なお、青少年保護条例により18歳未満は入場禁止となる。
『春画展』開催概要
【会期】2015年9月19日(土)〜12月23日(水・祝)
前期:9月19日〜11月1日/後期:11月3日〜12月23日 計85日間
【会場】永青文庫 特設会場(2階〜4階)
【開場時間】10:00〜18:00(入館は17:30まで)※予定
※9月・10月・11月の金曜日及び土曜日は夜間開館(18:00〜20:00)の予定
【休館日】毎週月曜日(祝休日の場合は開館)
【主催】永青文庫 春画展日本開催実行委員会
【後援】ブリティッシュ・カウンシル
【協力】ANA 凸版印刷 小学館(交渉中)
【入場料】大人:1500円(高齢者・学生・団体の割引はなし)