正直に言えば、『ラファエル前派』というグループの存在は、その中にジョン・エヴァレット・ミレイの名前を見つけなければ、まったく知らないままだったと思う。まして、ミレイの描いた「オフィーリア」が好きでなければ、興味も持たなかったかもしれない。
ミレイのオフィーリアもそうだが、ラファエル前派を成した、ロセッティやウォーターハウスの作品を見ていると、これは一体、いつの時代の作品なのかさっぱり検討がつかなくなる。いや、もちろん、美術史を勉強したり、研究している人にはごく常識なのかもしれないが。
まして、ラファエル前派が発生した場所が19世紀「産業革命」のリヴァプールだなんて聞けばますますこんがらがる。リヴァプールと言ったら、どう考えても、あの伝説のグループしか思いつかない。文字通り、ルネサンスの巨匠、ラファエロ以前の絵画への回帰だと言われても、だ。
ともかくも、この謎(あくまで僕にとっての、だけど)を解くのは、12月にBunkamura ザ・ミュージアムで開催される『英国の夢 ラファエル前派展』を待つしかないようだ。もしかすれば、どこかで2つのグループは関係があるのかもしれない。
な、わけない?
公式サイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_raffaello/