画像: アウト・オブ・ディスオーダー(地勢レンダリング) 2015年 髪の毛

アウト・オブ・ディスオーダー(地勢レンダリング) 2015年 髪の毛

鉄塔のような巨大構造物を髪の毛などを使って極小サイズで再現する《アウト・オブ・ディスオーダー》、歴史的な建築を実像と水面に映る虚像を融合させた《リフレクション・モデル》などで国内外から評価が高いアーティスト岩崎貴宏。岩崎の国内初となる個展「山も積もればチリとなる」が3月に黒部市美術館で開催され、7月からは『埃(10-10)と刹那(10-18)』とタイトルを改め、小山市立車屋美術館で開催中だ。

栃木県小山市で開催するにあたり、新たに小山という地に寄り添った内容へと改変されている。その象徴的な存在が《アウト・オブ・ディスオーダー》の中で再現された観覧車だ。小山市は過去、小山ゆうえんちという関東に住まう人なら多くの方がご存知の遊園地があった。そのいまはなき遊園地の記憶を観覧車というかたちにとどめている印象的な作品だ。

会場となっている小山市立車屋美術館は、明治大正期に肥料問屋としてこの地に近い思川に面した乙女河岸にあった小川商店(屋号は車屋)の入母屋、平入り2階建の和洋折衷の住宅で、登録有形文化財に登録されている「小川家住宅」を活用した美術館で、旧米蔵を改造して内部にホワイトキューブを設けた展示室を持つ。

本展はこの旧米蔵を主会場として、新作の《アウト・オブ・ディスオーダー〈生命の風景〉》(塩で作られた大地に素麺やうどん、ビーフンでできた構造物)などが展示されているが、登録有形文化財である母屋や肥料蔵にも作品が展示されている。ホワイトキューブとはまた違った味わいのある作品を展開しており、こちらも見逃せない。

http://www.takahiroiwasakiexhibition.com

MUSEUM PROFILE 02:小山市立車屋美術館(アートな日常、エンタメな毎日)
http://chibahidetoshi.blogspot.jp/2015/08/blog-post.html

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