画像: SKULL WITH MACHETE I.(髑髏とマチェット I)2013

SKULL WITH MACHETE I.(髑髏とマチェット I)2013

エスパス ルイ・ヴィトン東京において7月9日からベルギーの現代美術家、ヤン・ファーブルの個展『TRIBUTE TO HIERONYMUS BOSCH IN CONGO(2011-2013)展』が開催されている。ファーブルといえば、スカラベの鞘翅を使った目も眩むような美しいモザイク作品がよく知られているが、意外や日本では初めての公開となるという。

同展では植民地政策という文明化の「闇」に光をあてたものとなっており、とりわけファーブルの故国であるベルギーが19世紀から20世紀の間にコンゴに対して行った奴隷制、搾取や略奪といった行為を、初期フランドル派の画家ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」になぞらえて表現されている。こちらをテーマとしてモザイク作品と合わせて、髑髏を模した彫刻作品など全14点が展示されている。

ところで、この何万という数のスカラベの鞘翅で描かれた様は筆舌に尽くしがたいほどの圧巻さだが、そんなに昆虫を使って、とどこかからクレームも聞こえてきそうだが、驚くことに、この鞘翅のスカラベはこれを食用にしている国(タイなどでいまも食べられている)で出た廃棄物なんだそうだ。まさに貝殻を使うかのようなものなのだ。これはちょっと驚いた。

会場内ではベルギー王室からヤン・ファーブルが王宮の天井画の注文を受け、実際にスカラベを使って、天井画やシャンデリアを制作する様子を収めたドキュメンタリーが上映されており、これは必見。

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