複雑な自然現象などを数式によって表現する際の「非線形構造」を、コンピュータ・プログラミングを用いて高精細映像を描くアーティスト、木本圭子の個展『木本圭子展 velvet order(ベルベットオーダー/柔らかい秩序)』が銀座の祥雲 Shouun Oriental Artで7月11日まで開催されている。

数理モデルによって映像空間に描き出される姿は、複雑でありながらどこか秩序があるように、光の粒子が軌跡を描きつつ、流れ、踊るさまは見惚れる美しさがある。そこにある一瞬の美は日本古来の美の真髄と通底するものを感じさせる。メインの展示は2Fのパブリックスペースとなるが、1Fの常設スペースには最先端のテクノロジーを利用して描き出された木本の静止画作品と元来、古美術を扱う祥雲の空間と作品群が呼応しあい、新旧のテクノロジーが響き合う、他にない心地いい空間を作り出している。

本展ではNTTインターコミュニケーションセンター(ICC)の「Open Space 2008」でのインスタレーションで長期に渡って行われた実験で集めた膨大なデータから生まれた作品となる。動画作品とともに、動画から切り出したものではない一から作り出した静止画のプリント、ガラスに刻印した3D作品が展示されている。